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科学的根拠なし!?「マイナスイオン」ドライヤーの真実

2023.03.12
科学的根拠なし!?「マイナスイオン」ドライヤーの真実

目次

    今回は、「マイナスイオンドライヤー」について解説します。

    マイナスイオンの正体

    まず、「マイナスイオン」と言う言葉自体は存在しません。
    何となく科学などで習う「陰イオン」を想像される方が多いと思いますが、マイナスイオンと言う言葉は造語になります。
    1999~2000年頃にマイナスイオンという言葉が出て、マスメディアに取り上げられてから一躍ブームとなり、様々なマイナスイオンの商品が発売されました。今ではすっかり、マイナスイオンと付いている商品は髪に良いと言うイメージが定着していますよね。マイナスイオンと名付けて販売するとすごく売れるのですよ。当時はマイナスイオンドライヤーと言われると、その言葉だけで買ってしまう方がいて、マイナスイオンと言う言葉の強さはすごいものだと実感しました。ただ、「イオン体内革命」と言う本がきっかけとなり一大ブームを起こしたものの科学的にはほぼ「無内容」でした。そういったことから、マイナスイオン自体は科学の言葉ではなくマーケティングの言葉として使われている部分があります。この商売方法は社会現象レベルになっており、「薬事法違反」や「メーカーに技術指導」が入ることもあったほどです。
    また、マイナスイオンと言う言葉は「流行語大賞」にもなっています。今で言う「バズワード」の典型的な1つです。つまり、マイナスイオンは「バズったキーワード」の1つと言うことですね。

    ドライヤー選びのポイント

    ドライヤー選びにおいては、価格も機能も全然違いますよね。
    中にはかなり高額な、10万円位のドライヤーもありますが、たしかに昔と比べて機能は確実に良くなっていると思います。
    ドライヤー選びで重要なポイントは2つあります。それは「どれぐらいの熱が出ているか」と「風の強さ」の2点です。ドライヤーの熱は高い方が乾かしやすく形はつきやすいのですが、高ければ高いほど髪がパサつき傷みやすいです。昔のドライヤーは滅茶苦茶熱かったですが、今のドライヤーはそんなに熱くなくなっています。なので、あまり温度が高くない、60℃前後の風が出るようなドライヤーを選んだ方が良いでしょう。また、風が強い方がブローしていても綺麗なので、マイナスイオンで選ぶのではなく、「髪が傷む程の熱が出ないもの」「風が強いもの」この2点を重視して選ぶと良いと思います。
    では、もし熱の高さと風の強さが同じドライヤーで、違いはマイナスイオン機能の有無のみだった場合、どちらを選んでも変わらないのでしょうか。答えは「マイナスイオンと言う言葉自体は科学では実証されていないので、どちらを選んでも性能的に変わらない」と言えます。

    【まとめ】

    マイナスイオンは科学的に実証された用語ではなく
    マーケティング目的で使用される造語

    記事監修者

    勇 亜衣子
    一般社団法人Next Beauty Labo 代表理事
    Dr.TOUHI CLINIC 総括院長

    勇 亜衣子

    いさみ あいこ
    【経歴】

    東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
    脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院

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