「私の薄毛はまだ治療可能なのか？もう手遅れなの？」といったご相談をいただきます。
そこで今回は「あなたの薄毛は治るのか？」というテーマで、治療が可能かどうかの境界線についてお話ししたいと思います。

薄毛治療の見込みがある判断基準は？

薄毛治療の判断基準というのは、「毛穴・毛根が残っているか」どうかということです。
こちらのマイクロスコープ画像は、当クリニックで治療中の30代後半・男性のものです。
生え際部分のお写真なのですが、中央の毛穴から細い産毛が生えています。
パッと見ただけでは毛の有無がわからなくても、毛穴が残っているか・毛穴から産毛が生えている状態であれば、たとえ現在生えている毛が細く弱々しいものであっても、十分に改善の余地があります。

薄毛が進行してこの毛穴すらなくなってしまうと、毛穴自体が閉じて皮膚化という状態になってしまいます。
皮膚化してしまうと、医療の力を使ってもなかなか改善が難しく、今の医学では治療自体が困難になります。

「もう無理だよね？」と頭皮診断にいらした方の頭皮をマイクロスコープで拝見すると、ツルツルに見えている頭皮でも、実は毛穴がしっかり残っていて改善の余地があります。
ご自身では毛穴の有無の判断が難しいため、クリニックで診断を受けることをおすすめします。

AGA治療で早く治る人と遅く治る人の違い

治療が可能と判断できた場合であっても、その後の治療経過や症状の改善しやすさなどに差が出る場合があります。
2～3ヶ月と早めに発毛効果が表れる方がいる一方、効果を感じられるまでに半年以上とゆっくりペースで改善していく方もいて、このように差が出る理由は以下4つが主な原因となります。

1.頭皮環境
2.治療を開始する年齢
3.治療歴の有無
4.生活習慣

1.頭皮環境
頭皮環境が良いと、毛根の状態も良いということなので薄毛治療の効果を感じやすい傾向にあります。
ゆっくり改善するタイプでも、頭皮マッサージを習慣する、頭皮の保湿などスキンケアを頑張るなど頭皮ケアをすることで効果が出やすくなりますので、予防目的としても日々のケアをお勧めしています。

2.治療を開始する年齢
薄毛は早期に治療を開始することで、ある程度進行を抑えることができるということもわかってきました。
また、若ければ若いほど治療の効果が出やすいというエビデンスとして出ており、当クリニックの症例をみても、30代前半くらいの若い方は比較的早期に改善しやすいと感じています。

3.治療歴
これまで薄毛治療も受けておらず、これから治療をはじめるという方と、今までもしっかり内服薬や注射で治療をしていた方を比較すると、初めて薄毛治療を行う方の方が治療の変化を感じやすくなります。

4.生活習慣
生活習慣の乱れや多量の飲酒、タバコや日焼けなども頭皮状態に直結すると言われています。
頭皮環境が悪いと治療効果を感じられるのが遅くなる傾向にあります。

AGA治療内服薬の効果は薄れていく？

AGAは一度発症してしまうと治らないことがわかっています。
治療方法は薬の服用や注射などで症状を改善させ、AGAの原因になっている男性ホルモンの働きを抑えて進行を遅らせるというもので、根治治療ではありません。

そのため、ある程度症状が改善しきったところで維持するフェーズに入り、薬を飲んでいる限り進行を遅らせる効果は持続しますが、症状を抑える力よりもAGAの進行度合いが強くなると、内服薬を飲んでいても進行が進む可能性があります。
そのため、薬が効かなくなったと感じる理由は、薬に耐性が付いてしまったというわけではなく、AGAの進みが早くなり、内服薬の治療だけでは症状が抑えられなくなるため、効果が薄れていくと感じてしまいます。

当クリニックでお悩みを解消した方がたくさんいらっしゃいます。
興味のある方は他の症例も是非ご覧ください。

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まとめ

一見ツルツルに見える頭皮でも、マイクロスコープでよく観察すると、しっかり毛穴が残っている・毛根が生きていて、治療により改善の余地があるという方たくさんいらっしゃいます。
「もう無理だよね？」と思っても、ご自身で判断せずクリニックで診断を受けることをおすすめします。