どちらも髪は痛む!? 美容室と市販のカラー剤の違いを徹底検証!
目次
今回は、美容室のカラー剤と市販のカラー剤の違いを解説します。
カラー剤の基本
まずカラー剤は、チューブに入った1剤と2剤に分かれています。
1剤には色素とアルカリ剤が入っています。この1剤によって色味が決まります。
2剤は過酸化水素です。
過酸化水素の濃度は日本では6%までと決められており、過酸化水素の濃度によって髪の傷み方も異なります。
過酸化水素とは、髪の毛のキューティクルを開き黒のメラニン色素を抜く作用があります。
染める際は1剤と2剤を混ぜて髪に塗布し、効果があるのは約20分です。
カラー剤の効果は塗布してから20分後くらいに効果も無くなってきますが、髪の傷みは時間が経つごとに、どんどん髪にダメージを与えます。
カラー剤を置いておけば置いておくほど、髪に色が入っていくというわけではありません。
美容院で美容師さんがカラーの途中に髪をチェックしにくるのも、色が入っているかをチェックしているのです。
美容室と市販のカラー剤の違いはあるのか
美容室で使用しているカラー剤と市販のカラー剤の違いはなんでしょうか。
実はトリートメント成分が違うだけで成分はほとんど同じものです。
1剤の中にアンモニア剤と色素が入っています。
市販で売っているカラー剤の中に入っているアンモニア剤は「モノエタノールアミン」という比較的刺激が強く髪の毛に残りやすいアンモニア剤です。ただ、どちらも2剤には過酸化水素が含まれており、キューティクルを開いて色素を破壊するので髪の傷みは避けられないです。
サロン・美容室で髪を染めるメリット
市販のカラー剤の方が安く済んでいいような気がしますが、サロン・美容室で髪を染めるメリットは何でしょうか。
美容室では色々な薬剤から希望のカラーに最適なものをプロが選んでくれる、また染めるときの技術力がメリットです。たくさんのカラーの中で希望の髪色に近い色を選ぶのは素人では難しいです。
また、根元と毛先では色が違うため薬を分ける必要がありますが、セルフでは染め分けるのも難しいです。
美容院では、黒の色素が強い根元はしっかり黒色を取り除くため過酸化水素の濃度が6%ほどの濃度が高いものを選び、毛先は2%ほどの過酸化水素が弱いものを選びます。
そうすることによって傷みを抑えられます。
また本来は美容院に行ってもすぐには染めることはできず、パッチテストが必要です。
肌に少し薬を塗って48時間炎症が起きないかというのを見て、2日後に美容院に行くものです。
パッチテストを義務化する法律は無いのですが、条例で義務化されている地域もあります。
ただパッチテストに48時間をかけると料金や混雑の具合から現実的ではないので、カラーの際にしみないかを確認する今のスタイルになっています。
美容師の経験上、頭皮が乾燥している方はしみやすい方が多いです。
まとめ
① カラー剤自体は、市販品、美容院用品でも大差ない。
② 「毛髪診断力」と「薬剤選択力」が決定的な違いになる。
記事監修者
Dr.TOUHI CLINIC 総括院長
勇 亜衣子
いさみ あいこ東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院
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