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東大卒 医師が徹底解説!薄毛は遺伝する?

AGA
2023.03.07
東大卒 医師が徹底解説!薄毛は遺伝する?

目次

    今回はよく言われる「薄毛は遺伝する」という噂について詳しく医師が解説していきます。

    薄毛は遺伝する?

    結論からいうといわゆる薄毛、AGA(男性型脱毛症)は遺伝の要素が強いことがわかっています。
    家族や家系に薄毛の方がいて自分も薄毛になるかもしれないと心配になるのは正しい反応です。
    ではどのような遺伝子が受け継がれると薄毛の症状が現れるのでしょうか。

    どういう遺伝子が受け継がれるとAGAが発症する?

    代表的なのは「アンドロゲン受容体遺伝子」というものです。
    そもそもAGA(男性型脱毛症)は男性ホルモンが毛包の細胞に強く作用しヘアサイクルが乱れることで発症します。
    アンドロゲンという男性ホルモンをキャッチする「アンドロゲン受容体」が毛根の細胞にあり、その「アンドロゲン受容体」がアンドロゲンに対して感受性が強いかどうかでAGAを発症しやすいかが決まります。
    つまりアンドロゲンに対する感受性が強い特徴を持った遺伝子が世代間で受け継がれると発症しやすいということです。

    2018年にネイチャー・コミュニケーションズという雑誌で発表されたデータでは、AGA患者に対して大規模なゲノムワイド関連解析を行った結果、「アンドロゲン受容体遺伝子」の他にAGA発症に関する遺伝子多型が71種類も同定されました。
    この71種類の遺伝子の中には毛包の発生や成長に関与する遺伝子が含まれています。

    どれくらいの割合で遺伝する?

    親が薄毛でも子供が薄毛では無い場合もありますが、どれくらいの割合で遺伝子が受け継がれるのでしょうか。「アンドロゲン受容体遺伝子」に関してですと、例えば母方のおじいちゃんに薄毛の人がいる場合は75%の確立で遺伝します。
    実に4人に3人の割合です。
    さらにおじいちゃんよりも上の代に薄毛の方がいる場合は確立も上がってきます。
    逆にお父さんが薄毛でも父親から遺伝することはありません。AGAに関する遺伝子は必ず母方から遺伝することがわかっています。

    「アンドロゲン受容体遺伝子」はX染色体の中にある遺伝子です。

    染色体は男女で組み合わせが違い、
    男性の場合はXYが1つずつ、女性の場合はXが2つずつあります。
    その男性と女性から男の子が生まれる場合は、女性からX染色体が受け継がれます。
    そのため、お父さんが薄毛の遺伝子をX染色体に持っていたとしても息子には受け継がれません。

    母方の家系に薄毛の人がいる場合は高い確率で遺伝するということです。

    AGAの場合は病気の進行が軽ければ軽いほど、年齢が若ければ若いほど治療効果が出やすいと言われているので日頃から家系に薄毛の方がいる場合は、注意深くご自身の髪を観察するのがおすすめです。

    医師が診断していて多いケース

    実際にクリニックで患者さんのお話をお伺いしていると、ご自身で薄毛になったのが半年~1年前ぐらいとおっしゃる方が多いのですが、実際に毛の密度や毛根の状態を診察すると数年前からAGAの進行が始まっていたのではないかと感じることがあります。
    特に頭頂部は自分でなかなか見る機会がなく診察の際に頭頂部の写真を見て驚かれる患者さんは多くいらっしゃいます。とはいえあまり気にしすぎるのもストレスになり薄毛の原因にもなりえるので、ほどほどに向き合うようにしましょう。

    まとめ

    家系に薄毛の人がいると自分も薄毛になる可能性が高い。
    早く治を始めるためにも注意深く観察を。

    記事監修者

    勇 亜衣子
    一般社団法人Next Beauty Labo 代表理事
    Dr.TOUHI CLINIC 総括院長

    勇 亜衣子

    いさみ あいこ
    【経歴】

    東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
    脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院

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