AGA・薄毛はなぜ起きる?東大卒医師が徹底解説!
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AGA・薄毛はなぜ起きる?東大卒医師が徹底解説!
今回は、「薄毛のメカニズム」について解説します。
<AGA発症のメカニズム>
薄毛は原因によって色々と知られていますが、男性型脱毛症のAGAが薄毛の大半を占めているので、今回はAGAの発祥のメカニズム・病態について解説したいと思います。
AGAは一言で言ってしまえば「男性ホルモンが強く作用することで発症してしまう薄毛の状態」と言うことになります。
男性ホルモンにはいくつか種類があり、男性ホルモンの総称を「アンドロゲン」と呼んでいます。アンドロゲンの中で代表的なものが「テストステロン」です。
AGAを引き起こすような反応が繰り広げられているのは毛の根本の「毛根」と言う場所で、毛根の細胞には「5a-還元酵素」と言う物質が存在します。毛根の細胞にテストステロンが入っていくと5a-還元酵素がテストステロンに働きかけて、テストステロンから「ジヒドロテストステロン」と言う活性の高い男性ホルモンに変換されます。ジヒドロテストステロンが出来上がると、今度は細胞にいる「アンドロゲン受容体」と結合します。そうすると細胞の中で色々な反応が起こり、髪の毛の元になるような細胞である「毛母細胞」の増殖が抑えられ、増えなくなってしまったり、毛髪の成長期が短縮してしまったりという方向に働いてしまうのです。
<毛周期と薄毛>
毛は「毛周期」と言って休止期→成長期→退行期のサイクルを繰り返しており、通常は毛周期の大半を成長期が占めています。大体、正常の毛だと2~6年と言われているのですが、AGAを発症してしまうと成長期が数か月~1年に短縮してしまいます。成長期が短縮してしまうことで、生えてくる毛の数が減ってしまったり、毛根の大きさも縮小し、生えてくる毛自体も細くて弱々しい柔らかい毛になってしまいます。これが大まかなAGAの病態です。
ちなみに、AGAの治療の基本になってくる「フィナステリド」「デュタステリド」と言う薬は5a-還元酵素の働きを抑制しジヒドロテストステロンへの変換を防ぐ作用があります。
<薄毛の人の共通点>
薄毛の人の共通点の多くには、頭皮が硬く頭頂部が張っていると言う特徴があります。
中には、メソセラピーと言う頭皮に直接注射する治療で注射液を入れようとしても頭皮が硬くて入らない人もいます。頭皮がよく動く柔らかい人で薄毛の人はあまりいないです。
<薄毛と遺伝の関係>
AGAの原因の9割が遺伝と言われています。先ほど解説したAGAのメカニズムでは、男性ホルモンが作用することで発症すると言うことでしたので、男性ホルモンを持っていたら誰でも発症してしまうじゃないかとなりますよね。しかし、それは少し違って、AGAを発症するかどうかと言うのは「5a-還元酵素の活性の強さ」「アンドロゲン受容体の感受性の強さ(どれくらい結合しやすいか)」などで変わってきます。これらAGAの原因になる性質を遺伝情報として引き継いでしまうことによってAGAは発症するのです。そのため、家系で薄毛の人がいると自分も発症する確率が高くなるのです。
では、親が薄毛の人は早い段階から治療した方が良いのでしょうか?厳密に言うと母方の祖父が薄毛の場合にAGAを発症する確率が高くなってきますので、その場合は早め早めに治療した方が効果は出やすいため、早いうちに治療を始めることが重要です。
<頭皮ケアの重要性>
AGAの原因の9割は遺伝で、残り1割のために、色々とお手入れをすることも重要だと思います。しかし、あくまでも「AGAの治療のサポート」と言う位置付けで考える方が良いでしょう。生活習慣に気を使ったり、頭皮のマッサージで頭皮環境を整えている人の方が、同じAGAでも進行度は変わる可能性があります。
【まとめ】
AGAの原因は遺伝と男性ホルモンです。
頭皮ケアや生活習慣の改善はAGA治療のサポートになります。
記事監修者
Dr.TOUHI CLINIC 総括院長
勇 亜衣子
いさみ あいこ東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院
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