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気づいた時にはもう遅い!? AGA M字ハゲの治療法は?

AGA
2023.08.28
気づいた時にはもう遅い!? AGA M字ハゲの治療法は?

目次

    今回のテーマ、AGA治療は生え際の薄毛に対して効果があるのかについてお話したいと思います。

    AGAの進行パターン

    AGAは大きく分けると生え際から後退していく「M型」と、頭頂部に薄毛の症状が出てくる「O型」の2種類があります。
    どちらもAGAは必ず生え際から発症することがわかっています。
    AGAの進行度や進行パターンを図で表した「ハミルトン・ノーウッド分類」からもご確認いただけます。

    AGAが必ず生え際から発症する理由

    AGAの原因となる物質に変換する働きのある「5α‐還元酵素」にはⅠ型とⅡ型があります。
    Ⅱ型に関して、生え際は頭頂部より約2倍の5α‐還元酵素が分布していると言われており、生え際の症状が強く出やすいことと関連していると考えられています。
    生え際から薄毛が発症するため、生え際の薄毛期間が長くなり、生え際の毛根の老化もその分進んでいきます。

    AGAの詳しい説明については、下記の記事で解説させていただいております。
    東大卒 医師が語るAGAの真実

    ヘアサイクルと毛根の寿命

    ヘアサイクルの成長期は正常だと平均2年~6年といわれ、AGAを発症するとヘアサイクルが数か月~1年ほどに短縮されてしまいます。
    20回~40回ほどヘアサイクルを迎えると毛根が寿命を迎えると言われています。
    個人差はありますが正常な方のヘアサイクルが20回だとし、「20回×成長期5年」で100年は髪を作ることができる計算になります。
    しかし、AGAを発症すると成長期が「数ヶ月から1年ほど」に短縮するため毛髪が十分に成長しない状態で抜けることを繰り返した結果、20年~40年と早い段階で毛根が寿命を迎え、髪が生えてこなくなってしまうのです。
    生え際の毛根については薄毛歴が長くなるため、診察した際には細く短い毛になっていることが多くございます。

    マイクロスコープで診察すると、AGAの方は毛髪の特に生え際の毛髪が際立って細く短くなっており、AGAにご自身で気付いた時には既にヘアサイクルを消化しているため毛根の老化が進んでいる感じを受けます。

    生え際はAGA治療の効果が出にくい

    生え際のAGA治療には効果に限りがあると言われています。
    他の部分に比べてじわじわと何年もかけて進行しヘアサイクル消化による進行度高いため、治療を始めるころには既に効果が出にくい状態です。
    それに加え、生え際は他の場所に比べ毛細血管が少ない、頭皮も硬くなりやすいなど血流が行き届きにくい場所です。
    内服薬を服用しても有効成分が届きにくく、そういった意味でも効果が限定的になってしまうケースが多いです。

    AGA治療の治療効果が出やすいケース

    発症早期で治療を始めた方、生え際の症状は軽く頭頂部型(O型)で頭頂部の薄毛にお悩みの方は効果が出やすい傾向にあります。
    またAGAの症状で軟毛化、細毛化と表現されますが、その症状が軽い方にも効果が出やすい傾向にあります。
    細く柔らかい毛であっても少しでも毛髪が残っていたら改善する可能性はあるとは思っていただいて良いと思います。

    額の形が元々M字になっている方は生まれつきの富士額(ふじびたい)である可能性があり、その場合は毛穴がそもそもないため治療をしても形が整っていくことはありません。
    ただし、富士額の方がAGAを発症し軟毛化、細毛化が進みM字型の薄毛になる可能性もあります。

    AGA治療の経過

    治療を始めると生え際、頭頂部などから産毛から生えてきます。
    産毛が少しずつ増えていき太くなっていく経過をとっていきます。
    進行度の強い方ですと産毛が少し生えてくる程度の効果で留まることも多いですが、0から1の大きな変化に当クリニックの患者様も喜んでくださいます。

    生え際に効果のあるAGA治療

    生え際に効果が出にくいとはいえ、その中でも生え際部分に効果を発揮する治療法もあります。
    AGA治療の基本となる内服薬にはフィナステリド、デュタステリドこの2種があり、どちらもAGAの原因に関与する5α‐還元酵素を阻害するお薬ですが、このうちデュタステリドには5α‐還元酵素のⅠ型とⅡ型どちらも阻害する働きがあります。
    臨床試験の結果からも生え際の薄毛に対してはフィナステリドに比べ改善効果が高かったというデータもあるため、生え際の症状が強い方にはデュタステリドを処方しています。
    さらに発毛効果のあるミノキシジルの内服薬を併用し効果を高める方法もあります。

    メソセラピーの併用

    デュタステリド、ミノキシジルを服用しても内服薬だけでは効果が出にくい、時間がかかる、効果を実感しにくいというケースも多くあります。
    そういった方や生え際の症状が強い方には内服薬だけだと治療効果が出にくい傾向にあるということをご説明した上で頭部に直接薬剤を投与するメソセラピーの併用をお勧めしています。
    当院での施術経過だけを見ても内服薬だけの方よりもメソセラピーを併用し治療をすすめている方の方が目に見えて効果がでています。

    メソセラピーについてはこちらでも詳しく解説しています。
    毛根から若返らせる!「メソセラピー」の真実

    AGA内服薬の副作用

    当クリニックのAGA治療は患者さまの中には、薬の服用に抵抗があり、メソセラピーのみの治療を希望される方がいらっしゃいます。
    できれば内服薬をベースに続けていただきたいのですが、薬に抵抗がある、副作用で継続が難しい方については、メソセラピーのみで治療することもございます。
    副作用の肝機能障害や性欲の低下などは、多くの場合は正常範囲内に留まるため、過剰に心配する必要はないかと考えられます。

    まとめ

    生え際の薄毛に対してAGA治療の効果は限定的と言えます。
    生え際の症状が強い方にはメソセラピーの併用がおすすめ。

    記事監修者

    勇 亜衣子
    一般社団法人Next Beauty Labo 代表理事
    Dr.TOUHI CLINIC 総括院長

    勇 亜衣子

    いさみ あいこ
    【経歴】

    東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
    脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院

    Dr.TOUHI YouTubeチャンネル

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