AGA治療に内服薬は必須なのか
目次
AGA治療に限らず、薬というものには必ず副作用がつき物で、大なり小なりリスクが伴うものです。
今回は、AGA治療において内服薬は必須なのかについてお話しします。
内服薬に抵抗を感じる人も多い
AGAの治療に効果があるものとして、注射や内服薬が挙げられますが、薬を使用した治療に抵抗を感じる方も多くいらっしゃるように感じます。
AGAの予防として、ヘッドスパや頭皮マッサージなどがありますが、治療の効果を高めるもので治療の代わりにはなりません。
AGAは完治しない病気であることから、一度治療を始めると治療をやめない限り薬を飲み続けなければなりません。
「薬をたくさん飲みたくない」「この先10年20年と飲み続けて体に害はないのか?」など、不安や心配になる方も多くいらっしゃいます。
内服薬の種類と効果
AGAクリニックに治療の相談をしても、ネットで調べてもAGAの治療は内服薬を基本として行うと言われると思います。
その理由は、役割の違う薬を組み合わせることで治療の効果が高まるためです。
・内服薬の種類
フィナステリド・デュタステリド:5α-還元酵素阻害薬と呼ばれるAGAの原因である男性ホルモンを抑えてくれる
ミノキシジル:発毛を促進する作用のある
しっかり治療していくつもりであれば、効果の違う2種類を併せて飲んでいただく必要があります。
特に今後の治療のことを考えるのであれば、5α-還元酵素阻害薬の「フィナステリド」は服用していただきたいです。
▼AGA治療薬について詳しくお知りになりたい方はこちらもご覧ください。
フィナステリドがAGA治療の基本である理由
発毛が目的であれば、ミノキシジル1種類でいいのでは?とお思いの方も多いと思います。
もちろんミノキシジルだけを使用するということも悪くはありませんが、先述のとおり2種類の薬は別の役割をしており、ミノキシジルにはできないことをフィナステリドが補っていることから、AGA治療を考えている方には基本併用をおススメしています。
・ミノキシジルのみの服用について
ミノキシジルには発毛を促す効果はありますが、AGAの進行を防ぐ効果はないため、せっかくミノキシジルで発毛をしてもAGAが進行し毛髪が抜けてしまいます。
例えて言うならば「穴の開いたバケツに水を注ぎ続けている」状態で、ミノキシジルの発毛効果を十分に感じることができないのです。
水が漏れ出ている原因は穴なので、穴を塞ぎつつ水を入れると水が溜まるようになります。
頭髪であればAGAの根本原因は男性ホルモンであるため、まずはAGAの進行を抑えてくれるフィナステリドを服用し、ミノキシジルで発毛を促す方が治療効果をあげられるため、フィナステリドを使用した治療がAGA治療の基本と言われています。
▼フィナステリドを使用したAGA治療の基本について詳しくお知りになりたい方はこちらもご覧ください。
▼AGAの進行パターンなどはこちらの動画で詳しく解説しております。
内服薬を使用しないAGA治療
内服薬を使用したくない方、どうしても内服できない方というもの一定数いらっしゃいます。
不妊治療をしていて主治医から内服を控えるよう言われている方、スポーツ選手だとドーピングにあたるとして飲めないという方もいらっしゃいます。
・内服薬以外のAGA治療
様々な事情を考慮し内服薬以外の治療を選択した場合でも、注射のみの治療でも効果を出すことはできます。
内服薬を使用しないとなると、先述のように相乗効果が得られないことがネックとなりますが、注射は効果が高い治療方法なので、月1回ペースで続けていただけるとしっかり発毛を感じることができるでしょう。
内服薬の重要性
・AGAの基本治療プラン
AGA治療で良く用いられる治療プランは、治療始めて半年~1年は内服薬と注射を併用してAGAの進行をおさえつつ発毛・ボリュームを増やし、その状態をキープするために内服薬だけの治療に切り替えるという方法が主流です。
・内服薬を続ける重要性
AGAは完治しないため、1年間頑張って治療を続けていても、1度やめてしまうとAGAが進行してしまい、また薄毛状態に戻ってしまいます。
内服薬を飲んでいるからこそ毛量を維持できるわけです。
内服薬を飲まず、注射のみで発毛効果を維持し続けるには、注射を定期的に一生続ける必要があるという事でもあります。
▼AGA治療の内服薬について詳しくお知りになりたい方はこちら動画も是非ご覧ください!
まとめ
いろいろな事情で薬を服用できない方、続けて服用すること・安全だといわれていても副作用が心配でどうしても内服薬の使用に踏み切れない方、抵抗がある方で注射での治療をしたいと言われる方は一定数いらっしゃいます。
ただ、医者の立場からお話しさせていただくと、AGA治療の効果をしっかり感じるためには、特別な事情がない限り、AGAの進行を遅らせるフィナステドの内服薬だけは必須で服用していただく必要があることはお伝えしておきたいと思います。
記事監修者
Dr.TOUHI CLINIC 総括院長
勇 亜衣子
いさみ あいこ東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院
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