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染めない!抜かない!白髪の治療法

2023.03.14
染めない!抜かない!白髪の治療法

目次

    今回は、「白髪は治るのか」について解説します。

    50の法則

    白髪には「50の法則」と言われているものがあります。
    それは「約50%の人が、50歳までに、50%以上の毛髪が白髪になる」と言う法則です。半分以上の人が、50歳を超えると、半分以上の毛髪が白髪になってしまうとは、かなり多い印象ですよね。もし、実際にそれほど多いのであれば、白髪を治せるなら治したいと言う人も多いでしょう。
    女性は白髪染めをしているので、あまり分からないとは思いますが、50歳を超えていると、ほぼ白髪という人は結構いらっしゃいます。大体50%以上はある印象です。

    白髪の原因

    白髪になる原因は様々ありますが「加齢に伴う生理現象として白髪になる」パターンがほとんどです。
    まず、なぜ白髪になるのかと言うと、髪の毛の毛根にある色素細胞、メラノサイトが深く関わっています。メラノサイトの幹細胞がメラノサイトに分化し、メラノサイトからメラニン色素が産生されて毛髪に沈着していくことで髪の毛に色が付いていくわけですが、このメラノサイトやメラノサイトの幹細胞が加齢とともに減少もしくは消えてしまうことでメラニン色素が減ってしまい髪が白くなっていくのです。そもそも何故メラノサイトが減少してしまうのかについては、酸化ストレスが深く関わっています。酸化ストレスが増える原因は、加齢・紫外線・メラニンの生成過程で活性酸素が発生すること等があげられます。

    白髪の治療法

    残念ながら、加齢に伴う白髪は多くの場合は不可逆的と言われています。
    ただ、ここを何とかすれば治す方法があるのではないかと言われていることはいくつかあります。
    例えば、白髪で真っ白になってしまった毛髪の中にもメラノサイトが全くいなくなってしまうわけではありません。毛根の外毛根鞘と呼ばれる場所に分布するメラノサイトがいるのですが、そこにいるメラノサイトは酸化ストレスを受けにくく、長く生き残っているとことが知られています。そのため、外毛根鞘に生き残っているメラノサイトをどうにか活かしてあげる方法があれば、加齢で白くなってしまった毛がまた黒くなってくる可能性があるのではないかと言われています。
    また、カタラーゼと言う酵素が注目されています。カタラーゼはメラノサイト内で酸化ストレスの原因となる活性酸素を処理してくれる大事な酵素です。実際にカタラーゼの活性レベルが高いとメラニン色素の量が多いという関係も知られているのです。
    こう言ったことから、カタラーゼを含む栄養補助食品やシャンプーなどが開発されていますが、有効性はまだ実証されていません。ただ、カタラーゼの研究を進めていけば治療法の開発に結び付く可能性はあるのではないかと思います。

    ストレスで増えた白髪は治るのか

    ストレスで白髪が一気に増えるという人もいるかと思いますが、ストレスで増えた白髪は治すことができるのでしょうか?まず、ストレスで本当に白髪が増えるのかと言うことについて気になるところかと思います。昔から言われていることでもありますが、これは科学的にもちゃんと実証されていることです。また、ストレスで白くなった髪の毛が再び黒く戻るのかと言うことについても、戻ることが実証されています。
    今まであまり髪の色を可視化するような研究はされていなかったようなのですが、髪色の変化を可視化・定量化したような研究の論文が2021年に出ているので紹介します。どのような実験を行ったかと言うと、被験者から実際に毛髪を採取させてもらい、専用の機械で解析して顕微鏡で観察したり、色素量を定量化したりと言うような実験を行っています。実際に調べた毛髪について載っている図では、例えばAさんの症例の場合、最初は白髪でしたが段々伸びていくと黒髪に変化しており、色素量を測ったグラフでも色素量が増えていることがわかります。次に、Dさんの症例では、黒から白になり、また白から黒が生えてきています。そして、Eさんの症例では、逆に白から黒に変わって、また白になる等、様々に色が変化している症例が載せられています。また、面白いことに、白と黒が変わるタイミングがストレスが強くなった時期や軽くなった時期と相関していたこともこの研究で分かったのです。この論文では、症例数が10例程度で少ないということと、1人の毛髪で全部の毛がこうなっていると言うわけではなく数本取ってみたらこういう毛が見つかりましたと言うことなので、必ずこうなるわけではないと思いますが、このような例を見るとストレスの白髪は治る可能性があるのではないかと言うことが分かるかと思います。さらに、実際のお客様の毛でも白髪が治った毛を見つけたことがあります。黒・白・金・茶と移り変わっていて真ん中だけ白いという毛です。先ほどの論文で言うと、白くなっている時にストレスが強くなっていると言うことですね。実際にこういった毛を見ている経験上、白くなった髪でも黒に治るのだと思います。

    まとめ

    ストレスの軽減で白髪は治る可能性がある。 

    記事監修者

    勇 亜衣子
    一般社団法人Next Beauty Labo 代表理事
    Dr.TOUHI CLINIC 総括院長

    勇 亜衣子

    いさみ あいこ
    【経歴】

    東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
    脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院

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    頭皮のベテラン経験則を持つ元美容師と、東大卒の医師が皆さんの髪の悩みを解決します。