症例:ヤバイ頭皮をご紹介
目次
今回は、当クリニックにご来院頂いた数百人の患者様の頭皮データから、放置しておくと危険な頭皮の状態を写真付きでご紹介します。
お手本となる綺麗な頭皮とは
比較対象として、まずはこれを目指して欲しいと言える、理想の頭皮のお写真からご紹介します。
基本的には頭皮が青白い状態の色味であること、毛穴も汚れが詰まっていない状態が1番良い状態と言われています。
次に、生後3ヶ月くらいの赤ちゃんの頭皮のお写真です。
赤ちゃんの頭皮は先程のお写真よりも更に頭皮の色に透明感があり、とてもきれいな状態です。
これを基準にトラブルのある頭皮の症例をご紹介していきます。
症例紹介:頭皮ニキビ
■ニキビ
赤いニキビから膿が出ていて、荒れている状態です。
痛々しく見えますが、頭皮に出来物ができてもあまり痛みを感じないため、ご本人には自覚症状がなく、このような状態になっていても意外と気付かない方も多いです。
■ニキビつぶれ
症例紹介:炎症
■炎症
顔回りの生え際部分に炎症がおこっている症例です。
外部の環境の影響を受けやすいお顔回り・生際辺りは特にダメージも受けやすいため、自覚症状がない方でもこのような赤みが出ている方は多いです。
■日焼けで炎症・乾燥
8月・真夏にご来院された患者様の頭皮のお写真で、日焼けをしている状態です。
日焼けに伴う炎症と乾燥が見られます。
■炎症・色素沈着
炎症が強まり赤みが強く、色素沈着が進み始めた状態です。
シワと乾燥も見られ、こちらも状態は良くありません。
■炎症が強い頭皮
更に赤みが強く、強い炎症状態であることが見て取れます。
症例紹介:潰瘍
■潰瘍
炎症状態を放置し、更に悪化してしまうと潰瘍化と呼ばれる傷のような、かさぶたのような状態になってしまいます。
■さらにひどい潰瘍
潰瘍化がさらに進み悪化すると、頭皮の皮膚の一部が死んで皮膚が欠損し、出血しているような状態になります。
ここまで進んでしまうと、直ぐに治すことは難しく、しっかりケアをしないとなかなか改善していきません。
頭皮の状態の悪化は抜け毛や臭いの原因にもなりますので注意が必要です。
症例紹介:乾燥している頭皮
■乾燥している頭皮
綺麗な青白い頭皮と見比べると色味が黄色っぽくなっていることがわかります。
これは乾燥している状態を反映し、あの頭皮の色になってしまうのです。
お顔回りの炎症と同様に、乾燥も自覚症状のない方が多いですが、軽度であれば日々のケアでしっかり保湿してあげるとすぐに改善できます。
■乾燥が悪化した頭皮
角質が溜まり、大きなフケになっています。
■乾燥が悪化した頭皮
ここまでくると、フケやかゆみの症状がしっかり出ます。
角質がベロベロに剥がれ、下の肌が赤く炎症しているのが痛々しいですね。
症例紹介:乾燥でお悩みの患者様
しっかり治療し始めてまだ2週間程度ですが、状態がかなり改善していることがわかります。
治療を開始して間もないため、頭皮の色がまだちょっと黄色がかっている、赤みがあるなど乾燥による炎症が少し残っていますが、2週間でここまで改善していますので、治療を始めてよかったと喜んでくださいました。
頭皮というのはご自身ではなかなか詳しく見ることのできない箇所です。
今まで頭皮に気を遣ってこなかった方こそ、治療効果がすぐに効果が表れますので、是非お試しいただきたいです。
症例紹介:脂っぽい頭皮
乾燥とは真逆の油っぽい頭皮でトラブルを感じておられる方も。
テカテカと全体的に脂身に似た感じをうけるお肌は、どちらかというと薄毛の方に多く見られます。
症例紹介:加齢現象のある頭皮
■シワ
お顔のシワやたるみに気を使われる方は多いですが、頭皮と顔は皮膚で繋がっていますので、加齢現象として頭皮にもシワやたるみが出てきます。
たるみによって引き起こされるシワは、特に襟足の部分に多くみられ、細かいシワが刻まれているのがマイクロスコープで見るとはっきり分かります。
番外編:カラー剤の洗い残しがある頭皮
セルフでヘアカラーをして数日経った方の頭皮のお写真です。
基本的には1週間くらいはカラー剤の毒性の高い物質が頭皮に残り続ける可能性が非常に高いです。
過去の記事や動画でも触れましたが、カラー剤には毒性の高い成分も含まれており、しっかり洗髪を行っているつもりでも、洗い残しが出てしまいます。
ヘアカラーは注意・ケアが必要、カラーを辞めたいと思った方が出てきたのではないでしょうか。
カラー剤が引き起こすトラブルについてはこちらの動画でも触れていますので、是非ご覧ください。
【頭皮ケア】カラー剤が引き起こす皮膚トラブル
【毛髪】白髪染めは人体に悪影響!?~人体への負担を減らす方法とは~【ヘアカラー】
髪の症例
今まで頭皮の状態をお話してきましたが、次は髪の状態を見ていただきたいと思います。
■状態の良い髪
こちらも比較対象として、まずはこれを目指して欲しいと言える、髪が良好な状態のお写真からご紹介します。
1つの毛穴から太くてしっかりした毛が2本~3本ずつ生えており、太さも密度も問題ありません。
症例紹介:良好な状態の髪とAGA・薄毛の髪
■AGA・薄毛
発症すると毛髪が産毛のように細くなり、1つの毛穴から1本しか生えていない場所がほとんどで、良好な状態のお写真と比べて、密度も太さも全然違うことがわかります。
こうなってしまうと全体に薄くなったと感じ、見た目もかなり変わっているはずです。
この状態であれば、治療次第で症状が改善します。
細い毛でも、毛穴から1本だけでも出ている状態であれば皮膚化していないので、AGA・薄毛は治療できます。
症例紹介:白髪のある頭皮
次は女性のお悩み上位の白髪です。
2枚のお写真を見ていただくと、同じ毛穴から生えている2本のうち1本だけが白髪になっていることが確認できます。
1つの毛穴から出ている2本の毛髪は、同じメラニン細胞を持つ1つの毛根から出ています。
2本のうち1本が黒髪であるということは、細胞は弱っているだけでまだ死んでおらず、治療をするとこの毛穴から出ている白髪が黒髪へ戻る可能性が十分にあります。
ただし、このままにしておくと黒かった毛髪も次第に白髪へと変わっていくため、細胞が生きているうちにしっかり治療やケアをすることをおすすめします。
■茶色い毛と白髪 白髪予備軍
次の2枚のお写真は、黒髪と白髪の他に少し色素が薄まっている茶色い毛や金色に見える毛があります。
これはいわゆる白髪予備軍で、メラニン細胞からメラニン色素が出ている状態なので、黒く戻せるもしくは白髪になるのを予防できる状態にあります。
頭皮をしっかり根元から観察することで、まだ救える白髪なのかもう手遅れなのか判断することができます。
白髪というと、ひとまとめに考える方が多いと思いますが急激に白くなることはなく、真っ白になる前に茶色~金色~白と段階を踏んで白髪になることの方が多いので、真っ白になる前にしっかり手入れや治療をして予防するとよいでしょう。
まとめ
頭皮をしっかり根元から観察することで、様々なトラブルを発見できる。
症状が進む前に日頃からしっかり予防・治療を行うことが大切。
頭皮マッサージを毎日の日課にすることで改善も期待できるので、是非取り入れてください!
マッサージの方法、効果についてはこちらでご紹介していますので、是非ご覧ください。
メラニン細胞が少しでも残っていたら白髪は改善する可能性があります。
赤ちゃんのような青白い理想の頭皮になれるよう、一緒にケアをがんばりましょう。
記事監修者
Dr.TOUHI CLINIC 総括院長
勇 亜衣子
いさみ あいこ東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院
Dr.TOUHI YouTubeチャンネル
わたしたちはYoutubeを通して、医学的エビデンスに基づいた髪・頭皮に対する正しい情報を発進しています。
頭皮のベテラン経験則を持つ元美容師と、東大卒の医師が皆さんの髪の悩みを解決します。