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【女性の薄毛】びまん性脱毛症の見分け方とは?

2025.06.06
【女性の薄毛】びまん性脱毛症の見分け方とは?

目次

    近年、女性の薄毛に関する相談が急増しています。
    ご年配の方はもとより、若い女性からの相談も増加していることから、お悩みの深刻さを感じます。

    ・最近、髪のボリュームが減ったと感じる
    ・分け目が目立つようになってきた
    ・抜け毛が増えてきた
    ・髪が細くなってきた

    これらの症状は、「びまん性脱毛症」のサインかもしれません。
    専門医の視点から、この複雑な女性特有の脱毛症の原因や特徴、男性の薄毛AGA・女性の薄毛FAGAとの違いについても詳しく解説していきます。

    びまん性脱毛症の原因と特徴

    びまん性脱毛症は「以前は髪にボリュームがあったが、分け目が目立つようになり、ヘアスタイルが決まりにくくなった」など、男性のように特定部位(生え際・頭頂部)が薄くなるのではなく、頭頂部の分け目やサイドから頭部全体にまんべんなく広がる薄毛症状を特徴とする女性特有の脱毛症です。

    びまん性脱毛症の主な症状

    ・髪の毛一本一本が細くなり、ハリ・コシが失われる
    ・全体的な髪のボリューム減少
    ・分け目やサイド部分の地肌が透けて見える
    ・抜け毛の増加による本数の減少

    男性の薄毛は遺伝が主な原因であることが知られていますが、女性の薄毛の原因は男性とは異なり、複数の要因が複合的に絡み合って発症します。
    なかでも女性ホルモン(エストロゲン)は髪の成長を促進し、ハリ・コシを保つ重要な役割を担っていることから、出産の前後、生理不順や閉経をむかえた方、更年期症状などホルモンバランスの乱れは女性の薄毛の最大の要因であるといわれています。

    ホルモンバランスが乱れるタイミング

    ・更年期前後(最も多い発症時期)
    ・出産前後
    ・婦人科系疾患がある場合
    ・生理不順がある方

    40~50代から発症する方が多いと言われていますが、若い方にも薄毛の症状が出ている理由は、現代社会特有の生活習慣が要因であると考えられており、ストレス社会と生活習慣の変化が女性の薄毛増加に直結しているようです。

    ■主な生活習慣要因
    ・ストレス: 自律神経バランスを崩し、頭皮の血行不良を引き起こす
    ・栄養バランスの乱れ: 髪の成長に必要な栄養素不足
    ・睡眠不足: 髪の成長を妨げる重要な要因
    ・過度なダイエット: 短期間で10kg以上の減量は特にリスクが高い
    ・喫煙: 血行不良により髪の成長を阻害

    過度なダイエットの中には、スポーツ等で体重管理や食事制限をされている方も含まれます。
    とくに、ボディビル大会へ出場する方の食事制限は、短期間に体重を落とす傾向にあるため、治療しているにも関わらず毛髪が痩せるなど、明らかに髪の状態が悪化するケースが複数確認されています。
    食事制限など短期間で急激に体重を落とす行為は、髪も栄養不足で飢餓状態になってしまうのです。

    CLINICでは問診等で最近よく眠れていない、ストレスが強くかかったことがあるなど、まずは心当たりを伺い、根本原因を特定し元から絶つよう生活習慣の改善などもご提案しています。
    ただし、先述のとおり女性の薄毛は複数の要因が複合的に絡み合って発症するため、原因は一つではないことが少なくありません。

    自分の努力や生活習慣の見直しだけではどうにもしようのない、ホルモンバランスの乱れや加齢によるものなどの影響が大きい場合には、悩みが深くなる前に医療の力を頼っていただきたいと思います。

    ■主な医療的治療法
    ・内服薬による治療
    ・頭皮への注射治療
    ・ホルモンバランス調整療法

    びまん性脱毛症とFAGAの違い

    びまん性脱毛症とFAGA(女性男性型脱毛症)は症状が重複する部分もありますが、進行パターンと主要因に違いがあります。

    ■進行パターンの違い
    ・FAGA: 分け目・頭頂部から始まり、徐々に全体に広がる
    ・びまん性脱毛症: 最初から全体的に薄くなる

    ■主要因の違い
    ・FAGA: ホルモンの影響が主要因
    ・びまん性脱毛症: 生活習慣の乱れが大きく関与

    ただし、実際にはどちらも複合的な要因が関与するため、安易に判断せず専門医による診断を受けることをお勧めします。

    ▼FAGAについてもっと詳しくお知りになりたい方はこちらもご覧ください
     

    びまん性脱毛症の治療開始時期

    男性の薄毛同様、女性の薄毛治療においても早期発見・早期治療が最も重要です。

    ■セルフチェックポイント
    ・髪を触った時の感触が以前より細くなった
    ・分け目が目立つようになった
    ・ヘアスタイルが決まりにくくなった
    ・全体的なボリューム不足を感じる

    日常的に髪を触る女性だからこそ、微細な変化に気づきやすく、早期発見が可能です。
    髪の毛は体の健康状態を示すバロメーターでもあり、症状が進行する前の対策が予防効果を最大化させることがわかっています。

    20代で発症する方もいれば50代で発症する方もいるように、女性の薄毛は個人差が大きく、一人ひとりに合わせた治療が必要な可能性もあるため、このような症状を感じたらすぐに専門のクリニックへ相談し、お悩みが深刻になる前に生活習慣の改善や治療を始めましょう。

    まとめ

    びまん性脱毛症は複合的な要因による女性特有の脱毛症で、早期発見と適切な治療により改善が期待できます。
    ただし、複数の原因が重なって発症するため、一つの要因を改善しただけでは根本的な解決につながらない場合もあります。

    生活習慣の見直しだけでは解決しない場合、医療の力を借りた治療も必要で、この2つの組み合わせが症状を改善させるのに最も効果的です。

    早期の対策が、将来の髪の健康を大きく左右しますので、「最近髪が細くなった気がする」「以前よりボリュームがない」と感じたら、一人で悩まず専門のクリニックに相談することをお勧めします。

    記事監修者

    勇 亜衣子
    一般社団法人Next Beauty Labo 代表理事
    Dr.TOUHI CLINIC 総括院長

    勇 亜衣子

    いさみ あいこ
    【経歴】

    東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
    脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院

    Dr.TOUHI
    YouTubeチャンネル

    わたしたちはYoutubeを通して、医学的エビデンスに基づいた髪・頭皮に対する正しい情報を発進しています。
    頭皮のベテラン経験則を持つ元美容師と、東大卒の医師が皆さんの髪の悩みを解決します。