AGA治療の新常識!再生医療の効果とリスクを徹底解説【AGA】【iPS】
目次
今回はAGA治療の最新治療である再生医療について、よくある質問をまとめてご紹介いたします。
当クリニックでは、iPS細胞を使った再生医療をはじめ、PRP療法やエクソソームなど、様々な再生医療を扱っておりまして、このブログを通じて、再生医療がどのように毛髪治療に応用されているのか、皆さんが抱える疑問や不安を解消していければと思います。
頭皮注射の痛みについて
実際に当院にいらっしゃる患者様は、再生医療に興味を持たれてご相談にいらっしゃる方が多いです。
そこで、皆さんが抱く再生医療についてのよくある質問をご紹介させていただきます。
再生医療の中には、頭皮に直接注射をしていく治療がメインになるものがありますが、やはり気になるのが「痛み」ですよね。
多くの方が「頭に針を刺して注射する」と聞くと、とても怖いイメージを持たれるかと思います。
ですが、実際に治療を受けてみると、「あ、こんなものか」と仰る方が非常に多いです。
AGA治療を望まれる方は美意識が高い方が多く、ヒゲ脱毛などの経験者も多いのですが、そういった方々にお話を聞くと、「ヒゲ脱毛の方が注射より痛い」と感じる方がとても多いようです。
■痛みの感じやすい部位について
痛みは個人差があるものの、注射する部位によっても感じ方が異なります。
生え際などは、頭頂部に比べると感覚が敏感なため、痛みを強く感じやすい場所です。
しかし、これも我慢できる範囲であるという感想がほとんどです。
また、「針を刺した時の痛み」よりも、感覚的に針を刺した後に「薬剤が皮膚に入っていく時の痛み」を強く感じるという方もいらっしゃいます。
ただし、継続して治療を受けていくうちに、多くの方が痛みに慣れていく傾向にありますので、過度に心配しなくても大丈夫です。
安全性について
再生医療はまだ新しい分野であるため、「本当に安全な治療なの?」というご質問は、患者様から非常によく聞かれます。
体の中に何かを入れるということ自体、怖いと感じられるのは当然のことですよね。
この安全性に関しては、治療法別に詳しくお話しさせていただきます。
1. 頭皮への局所注射の場合
頭皮に局所的に注射していく治療に関しては、ほとんど安全性を気にされなくても良いかと思います。
実際に副作用としてご案内させていただくものとしては、以下のようなものが挙げられます。
・注射の施術をした時の痛み
・多少出血してしまうこと
・注射部位が腫れぼったくなってしまう場合
腫れが出たとしても、通常は3~4日か1週間程度で引いてきます。
局所的な副作用であり、重大な健康リスクは極めて低いと言えます。
2. 点滴で全身に投与する場合
点滴で再生医療のお薬を投与し、それが全身に巡っていくことで髪を増やしていこうという治療もあります。
これに関しては、局所注射よりも少し注意していただきたい点があります。
点滴は体の中に入っていくものなので、以下の可能性が挙げられます。
・アレルギー反応が酷くなる場合(アナフィラキシーショックを起こす可能性)
・低血糖になるリスク。
・針を刺した血管に炎症が起きる、痛みを伴う可能性
・お薬を入れていくにあたって、吐き気や倦怠感が出てしまう可能性
局所に打つよりも全身を巡っていく治療なので、多少副作用がリスクとして挙げられます。
しかし、当院では副作用がなるべく起こらないように、衛生管理を徹底し、万全の体制で臨んでいます。
点滴中も定期的に様子を伺いに行き、バイタルのチェックやご本人の体調をお伺いするといった管理を徹底しておりますので、ご安心ください。
もし不安に感じるようでしたら、無理に治療を進める必要はありません。事前にしっかりとご説明をさせていただきますので、ご納得いただいたうえで、安心した状態で治療を受けていただければと思います。
ミノキシジルとの違い
再生医療についてご説明すると、よく聞かれるのが「従来の治療薬であるミノキシジルと何が違うの?」というご質問です。
■ミノキシジルとの根本的な違い
再生医療の注射と、ミノキシジルなどの従来の治療薬には、髪の毛にアプローチする根本的な仕組みに大きな違いがあります。
再生医療は、毛根の細胞そのものを良い状態にし、本来持っている発毛能力を引き出し、髪を育てていくというアプローチだと思っていただけると良いかと思います。
●ミノキシジル
・薬の力で髪の毛を生やす
・薬理作用によって毛の成長を促進するイメージ
●再生医療
・大元を若返らせて育てる
・毛根に直接アプローチして活性化させ、土台から若返らせて髪の成長を促すというイメージ
効果の高さ、持続性について
再生医療について、もう一つよくある質問が、「実際に効果がどれくらいあるのか?」という点でしょう。
やはり、効果の高さと持続性は一番気になるところかと思います。
■効果が出始めるまでの期間
どれくらいの期間で効果が出始めるかという点に関しては、個人差はありますが、平均して3か月前後で効果が出始める方が多いです。
■効果的な治療のペース
治療をスタートして間もなくは、治療を受けるタイミングが最も重要です。
最初の半年から1年、この時期は、少しコンスタントに治療を受けていただいた方が効果的です。
・目安:1か月から2か月に1回
このペースで治療を受けていただけると、より効果的な結果が得られるかと思います。
■効果の持続期間
効果の持続期間に関しては、まだ研究段階であり、症例を蓄積していってこれから分かってくるところではあります。
しかし、私の中では、半年から1年は効果が持続するのではないかと考えております。
実際の治療現場では、肌感覚ではありますが、治療の効果を感じないという方も稀にいらっしゃいますが、効果の出方、スピードに個人差がありますので、全く変化が無いという方はいません。
薄毛治療に様々な選択肢ができましたが、様々な再生医療がある中で、やはりiPS細胞治療は別格だと感じています。
たくさんの症例が集まっていますが、その効果には目を見張るものがあります。
再生医療のデメリット
再生医療は薄毛治療において非常に効果の高い、素晴らしい治療法であるため、メリットばかりに目が行きがちです。
しかし、治療を受ける上で知っておくべきデメリットもいくつか存在します。
1. 治療費用が高額になる
デメリットと言うとほとんど思いつかないぐらい素晴らしい治療ではあるのですが、一つ挙げるとしたら、やはり治療費用が高価になってしまうという点です。効果が高い最先端の新しい治療である分、どうしても費用が高額になってしまいます。
2. 継続的な治療が必要である
多くの方が理想とされるのは、「一度の治療でAGAが完治し、効果が半永久的に続くこと」かと思いますが、残念ながら現時点ではそこに至っていないのが現状です。
再生医療は、AGAという病気自体を完治させているわけではなく、その進行に歯止めをかけている状態です。
AGAの進行は加齢と共に進んでしまう病気のため、治療を継続していかなければなりません。
例えば、一度再生医療でぐんと発毛できたとしても、そこで治療をやめて何もせずにいると、どうしてもだんだんと髪のボリュームが落ちていってしまうのです。
つまり、再生医療は完結する治療ではなく、継続する必要があるというところがデメリットとして挙げられるかもしれません。
3. 長期的な効果の持続性はまだ研究段階
再生医療、特にiPS細胞を使った治療などは最先端であるため、まだ長期的な効果や効果の持続性について、データが揃っている最中というイメージです。
施術後、数ヶ月間は(ヘアサイクルや生え変わりのサイクルを考慮すると)ぐんぐんと改善していくことが予想されます。
実際に、1回の施術でも「髪が太くなった」「セットした時の違いを感じる」と実感される方が非常に多い印象です。
しかし、もう少し長期的な視点で見たときに、「1年経過したらどうなるのか?」というと、まだ新しい治療の為、症例を積み重ねることでこれから分かってくるというのが正直なところです。
継続治療の目安としては、2~3か月に1回のペースで続けておくと、一番効果を維持しやすく安心できるかと思います。
まとめ
今回は、AGA治療における新常識、「再生医療」についてお伝えしました。
再生医療はまだまだ進化する分野ですが、特にiPS細胞治療は、短期間で非常に高い効果を発揮していると感じており、今の段階でも非常に有望な治療法です。
現在、多くの患者様にこの治療を受けていただいておりますが、どなたも総じて良い結果が出ていますので、症例をまたご紹介していきたいと思います。
記事監修者

Dr.TOUHI CLINIC 総括院長
勇 亜衣子
いさみ あいこ東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院
Dr.TOUHI
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頭皮のベテラン経験則を持つ元美容師と、東大卒の医師が皆さんの髪の悩みを解決します。






