目次
髪の毛は生え変わる回数が生涯で決まっております。
今回は、髪の毛が生え変わる回数についてお話します。
髪の毛のメカニズムを理解することが、AGAの治療の第1歩に繋がります。
ヘアサイクル
髪の毛というのはヘアサイクルでぐるぐると回っています。
正常なヘアサイクルの方であれば成長期は大体2〜6年と長く、次に退行期と言って成長しきった髪の毛がだんだん退縮していく期間があります。
最後に休止期というのに入って休止期を超えると髪の毛が自然と抜け落ちます。
ヘアサイクルの回数は大体20〜40回のため、正常のヘアサイクルの方の回数が20回の寿命とすると、100歳まで髪の毛は生えていることになります。
AGA発症している方のヘアサイクル
AGAを発症している方はこのヘアサイクルが縮まってしまい、成長期が数か月〜1年と短くなってしまいます。
成長期が短くなると、ヘアサイクルの消化も早くなるため、髪の毛が生えている時期が短くなってしまいます。
ヘアサイクルの回数が終わってしまうと、毛穴が閉じて皮膚と同じ状態になってしまいます。
毛穴が閉じてしまった状態から髪の毛を生やすことは、現在の医療ではできません。
髪の毛が伸びるスピード
AGAの治療を始めた方で髪の伸びるスピードが速くなったと仰る方がいますので、それだけ毛根が元気になると髪の伸びるスピードも速くなるということにはなります。
FAGAの原因
女性のAGAをFAGA(女性男性型脱毛症)と言いますが、これの根本原因は5α-還元酵素という酵素がヘアサイクルを短くしてしまう原因になっています。
その酵素が生え際とかつむじにすごく多く分布しています。
酵素によってヘアサイクルが短くなってしまうということは、髪の伸びるスピードの遅さにも繋がっていくということになります。
ヘアサイクルを伸ばすには?
短いヘアサイクルを早く消化してしまうとそれだけ寿命を短くしてしまいます。
ヘアサイクルを伸ばす方法としては、内服薬での治療が一番です。
AGAの治療薬として有名なフィナステリドとデュタステリドという内服薬が、5α-還元酵素というヘアサイクルを短くしてしまう原因になっている酵素をブロックする効果があります。
さらにミノキシジルの内服薬を飲むことでヘアサイクルが長くなり、生えてくる髪の毛が太く長く成長していってくれますので、抜け毛でお悩みの方はなるべく早く対策をご検討いただきたいです。
髪の遺伝の関係
まだご自身が薄毛や髪のハリコシの低下を感じていなかったとしても、家系的に禿げる確率が高いと思う方は20代前半から予防・対策を始めている方もいらっしゃいます。
ただ遺伝的に薄毛になる確率が高かったとしても、少ないパーセンテージでその遺伝子を引き継いでいない可能性もありますので、ご自身で髪の毛のハリコシの変化や、少し髪が細くなってきたなというような小さい兆候でも感じられたら対策を始めていただくというのでも遅くないと思います。
記事監修者
Dr.TOUHI CLINIC 総括院長
勇 亜衣子
いさみ あいこ東京大学卒業 長岡赤十字病院 初期研修修了
脳神経内科を専門としながら、AGA診療に携わったことをきっかけに頭皮や髪のケアの重要性に気付く。2023年、すべての頭皮や髪の悩みに寄り添うクリニック「Dr.TOUHI CLINIC」「Dr.TOUHI SALON」開院
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